ベッラレイア

引退の一方を聞いたとき、絶句した…。
三年越しの「エリ女」、今度こそ!と思っていた。
…また『運』に見放された。
トップロ産駒、唯一の重賞勝ち馬として活躍が期待されたベッラレイア。
ダスカ、ウオッカと並び最強世代 No.3 といわれながら結果は…。
通算17戦3勝、重賞はフローラSのみ…。

こんなはずではなかったはず。
競馬にタラ・レバは禁句であるが、『運』さえあれば…
ベッラレイアはもっと輝いている馬だった。

三歳春は除外に泣き、三歳秋は故障に泣いた。
四歳以降は賞金に泣き、馬場に泣き、天気にさえ泣いた。
(その都度、姫福&ドーベルも泣いた…失礼。)
そして何よりも騎手に泣いた。
主戦の秋山が「男」に成りかかった時もあった。
しかし「男」には成り切れず、その後の成長は感じられなかった。
やはり一流とそれ以下には確たる境界があるのだと痛感した。

五歳秋、強行とも言えるローテーションに彼女は耐えた。
ようやく府中牝馬Sできっかけを掴んだかに思えた。
嬉しかった。
これで「エリ女」で乾坤一擲の勝負ができると思った。
しかし…出走は叶わなかった。

彼女にはこれから母として第二の役割が待っている。
それは父であるトップロードの夢を、ファンの夢を紡ぐこと。
そして亡き父の「血」を後世に伝え広めること。

確かに彼女は「頂点への道」を登り切ることができなかった。
GI制覇という記録は残せなかった。
しかしベッラレイアという「夢」を与えた牝馬の記憶を残した。
だからファンは待っています。
あの華麗な姿と末脚に再び巡り合えることを。

引退の決まった今、彼女に声を高らかにして言いたいこと。
それは『お疲れさま』、『ありがとう』という言葉だけ。
たくさんの思いを胸に秘め、ファンは彼女の仔に会うことを心待ちにします。
そして3年先、彼女の初仔がターフに現れるとき
このブログでも、皆さんに伝えようと思っているメッセージがあります。
それは…

『夢の続きを見に行こう』

です。


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